ディベートセッションの見どころ!
ディベート1「1st Line 薬物療法」
司会
工藤 正俊(近畿大学医学部 消化器内科)
ディベーター
1998年 群馬大学医学部 卒業
2000年 武蔵野赤十字病院 消化器内科
2009年 山梨大学大学院先進医療科学 卒業
2011年 武蔵野赤十字病院 消化器内科副部長
2015年 ウィーン大学消化器内科 postdoctoral researcher
2017年 武蔵野赤十字病院 消化器内科副部長
2020年 武蔵野赤十字病院 消化器内科部長 現在に至る
2004年 3月31日 千葉大学医学部卒業
2012年 3月26日 千葉大学大学院医学研究科博士課程 修了
2013年11月 1日 千葉大学大学院医学研究院 先端化学療法学 特任助教
2016年 4月 1日 千葉大学医学部附属病院 臨床試験部 特任助教
2018年 4月 1日 千葉大学医学部附属病院 臨床試験部 特任講師
2018年 9月 1日 千葉大学医学部附属病院 臨床研究開発推進センター 特任講師
2022年 4月 1日 千葉大学大学院医学研究院 消化器内科学 講師
1998年 鹿児島大学 医学部卒業
同年 愛媛大学医学部 第三内科入局
1999年 済生会今治病院 内科医員
2002年 愛媛大学医学部 大学院入学
2005年 愛媛大学医学部 大学院卒
同年 愛媛県立中央病院 消化器内科 副医長
2006年 同 医長
2013年 同 部長
2020年 同 主任部長 現在に至る
審査員
西川 博嘉(国立がん研究センター研究所腫瘍免疫研究分野/京都大学大学院 医学研究科附属がん免疫総合研究センター (CCII) がん免疫多細胞システム制御部門)
原田 憲一(金沢大学医薬保健研究域医学系人体病理学)
島田 光生(徳島大学)
ディベート内容
切除不能肝細胞癌における1次薬物療法について、各薬剤の立場から討議する
セッションのみどころ
切除不能肝細胞癌に対する薬物療法は、免疫療法併用レジメンの登場により大きな転換期を迎えている。現在複数の有力レジメンが臨床で使用可能となり、「1次治療として何を選択するべきか」という問いに対して明確な答えはまだ存在しない。本セッションでは、それぞれの治療レジメンを代表するエキスパートが登壇し、自らのレジメンこそが最良の1次治療であるという立場から真正面のディベートを展開する。審査員および会場を交えた討論を通じて、2026年の日本における最適な1次薬物療法とは何かを多角的に検証する。
果たしてどのレジメンが“真の1st line”として支持されるのか。肝癌診療に携わるすべての医療者にとって、見逃すことのできないセッションである。
ディベート2「超長期奏効例は薬物療法をやめられるか」
司会
波多野 悦朗(京都大学医学研究科肝胆膵・移植外科)
ディベーター
1995年 東京大学医学部卒業
2006年 東京大学医学部附属病院消化器内科助教
2013年 東京大学大学院医学系研究科がんプロ特任講師(消化器内科)
2020年 東京大学大学院医学系研究科消化器内科学講師
2023年 東京大学大学院医学系研究科消化器内科学准教授 現在に至る
1986年3月 岡山大学医学部卒業
1989年8月 米国NCI客員研究員(Laboratory of experimental carcinogenesis)
1999年5月 岡山大学医学部付属病院助手(第一内科)
2002年10月 東京大学医学部消化器内科及び生物統計学客員研究生
2003年4月 広島市立広島市民病院 内科部長
2008年11月 岡山大学医歯薬学総合研究科 分子肝臓病学准教授
2015年4月 岡山市立市民病院 消化器内科主任部長
2021年4月 岡山市立市民病院 消化器内科診療部長 ~現在に至る
審査員
谷合 信彦(日本医科大学武蔵小杉病院消化器外科)
熊田 卓(岐阜協立大学)
尾島 英知(栃木県立がんセンター病理診断科・研究所分子病理分野)
ディベート内容
免疫複合療法の導入により、切除不能肝細胞癌(HCC)においても長期奏効例が経験されるようになってきた。しかし、腫瘍制御が長期間維持されている症例において、薬物療法をいつまで継続すべきか、あるいは中止できるのかについては明確なコンセンサスは確立されていない。本ディベートでは、超長期奏効例においても薬物療法は継続すべきであるという立場と、一定の条件を満たす症例では治療中止も選択肢となり得るという立場の二つの視点から議論する。
セッションのみどころ
免疫複合療法の登場により、切除不能肝細胞癌(HCC)においても長期奏効例が現実のものとなってきた。しかし、腫瘍制御が長期間維持されている症例において「効いている免疫チェックポイント阻害薬をいつまで続けるべきか」という問いに対する明確な答えは存在しない。薬物療法を継続すれば腫瘍制御が維持される可能性がある一方で、長期投与による有害事象や患者負担、医療資源の問題も無視できない。本ディベートでは、「超長期奏効例でも治療は継続すべき」とする立場と、「一定の条件下では治療中止も可能」とする立場が真正面から対峙する。
免疫療法時代のHCC診療において、薬物療法はどこまで続けるべき治療なのか、それともどこかで終えるべき治療なのか。このシンプルでありながら答えのない問いをめぐり、臨床家にとって避けて通れない議論が展開される。
ディベート3「Sequential治療の最適解とは」
司会
淺岡 良成(帝京大学医学部内科学講座)
ディベーター
1995年(平成7年) 神戸大学医学部卒
1995年~1997年 神戸市立中央市民病院 内科研修医
1997年~2000年 神戸市立中央市民病院 救急部専攻医
2000年~2002年 神戸市立中央市民病院 消化器内科医員
2002年~2004年 神戸市立中央市民病院 消化器内科副医長
2005年~2022年 近畿大学医学部消化器内科 講師
2022年4月~現在 近畿大学医学部消化器内科 特命准教授
2000年 3月 昭和大学医学科卒業
2000年 5月 医員(研修医)広島大学医学部付属病院に採用
2001年 4月 広島市立北部医療センター安佐市民病院 研修医に採用
2001年 10月 医員(研修医)広島大学医学部付属病院に採用
2002年 4月 庄原赤十字病院(内科)医師に採用
2005年 4月 虎の門病院 分院 (肝臓科)医師に採用
2006年 4月 医員 広島大学医学部付属病院に採用
2007年 4月 広島大学大学院医歯薬学総合研究科 創生医科学専攻入学
2011年 3月 広島大学医学博士 取得
2011年 4月 ウイルス肝炎研究財団 リサーチレジデント
2013年 4月 広島大学病院 消化器・代謝内科 助教
2017年 4月 広島大学病院 消化器・代謝内科 診療講師
2023年 4月 広島大学病院 消化器内科 講師
2024年 6月 広島大学病院 消化器内科 診療准教授
現在に至る
審査員
飯島 尋子(兵庫医科大学消化器内科(肝胆膵内科))
矢野 博久(福岡県済生会二日市病院検査部)
吉田 寛(日本医科大学消化器外科)
ディベート内容
切除不能肝細胞癌における免疫複合療法後の2次治療レジメンについて、それぞれの立場から討議する
セッションのみどころ
免疫チェックポイント阻害薬を含む併用療法が切除不能肝細胞癌(u-HCC)の一次治療の中心となった現在、その後の2次治療をどのように位置づけるかは臨床現場で大きな関心を集めている。一方で、免疫複合療法後のSequential治療については、確立したコンセンサスが十分とは言えない。本セッションでは、免疫複合療法後の最適な治療シークエンスをテーマに、異なる治療戦略の立場からディベーターが議論を展開する。TKIの位置づけ、治療選択のタイミング、実臨床データの解釈などを踏まえながら、今後のu-HCC治療戦略の方向性を多角的に考察する。日常診療で直面する重要な臨床課題について理解を深める、示唆に富むディベートセッションとなることが期待される。
ディベート4「TACEは薬物療法奏功後の根治療法となりうるか」
司会
調 憲(群馬大学大学院肝胆膵外科学)
ディベーター
1996年 3月 奈良県立医科大学 医学部 医学科 卒業
2000年4月1日 愛知県がんセンター レジデント(放射線診断部)
2014年4月1日 奈良県立医科大学 講師(放射線医学)
2015年5月1日 奈良県立医科大学 准教授(放射線医学)
2022年2月1日 奈良県立医科大学 教授(放射線診断・IVR学)
2022年4月1日 奈良県立医科大学附属病院中央放射線部 部長兼任
2026年4月1日 奈良県立医科大学附属病院 副院長兼任
海外留学 2009年7月15日~2011年7月14日
ドイツ、アーヘン大学病院
1999年 関西医科大学医学部卒業 同第一外科 研修医
2001年 医学研究所北野病院外科 レジデント
2004年 京都大学移植外科 特別研究員
2007年 Dept. of Surgery, Dumont-UCLA Transplantation Center Postdoctoral scholar
2010年 京都大学肝胆膵・移植外科 医員
2012年 医学研究所北野病院消化器外科 副部長
2019年 京都大学肝胆膵・移植外科/臓器移植医療部 助教
2022年 京都大学肝胆膵・移植外科 講師 現在に至る
審査員
福本 巧(神戸大学肝胆膵外科)
國分 茂博(新百合ヶ丘総合病院 肝疾患低侵襲治療センター)
小尾 俊太郎(帝京大学ちば総合医療センター内科)
ディベート内容
外科系コンセンサスではTACEはconversion therapyの中心的概念には含まれていない。
しかし実臨床では、TACEにより腫瘍制御が得られ、局所的に根治的治療につながる症例も少なくない。本ディベートでは、TACEはconversion治療となり得るのかという問いをテーマに、外科医と放射線科医がそれぞれの立場から議論する。
セッションのみどころ
本セッションでは、conversionは根治切除を前提とする治療概念をもつ外科の視点と、TACEによって実際にcancer freeが得られる症例をどのように位置づけるべきかという放射線の視点という、異なる専門領域の立場から議論を深める。TACEをconversion therapyとして捉えるべきなのか、それとも従来どおりintermediate stage HCCに対するlocoregional therapyとして理解すべきなのか。実臨床でしばしば経験される「TACEによりcancer freeが得られる症例」をどのように解釈すべきかを通じて、TACEの位置づけとconversion therapyの概念そのものを改めて考える機会となることが期待される。外科と放射線、異なる専門領域の視点が交錯することで、TACEの意義と限界をめぐる活発な議論が展開されることが期待される。
ディベート5「肝腫瘍生検の是非」
司会
坂元 亨宇(国際医療福祉大学医学部)
ディベーター
1995年 久留米大学医学部卒業
1995-2002年 久留米大学医学部 第二内科(現 消化器内科)
2002-2006年 久留米大学医学部 大学院医学研究科 病理学
2006-2008年 2010-2013年 KU Leuven大学 (ベルギー) 病理 研究員
2008年~ 慶應義塾大学医学部 病理学教室
2014-2020年 St.Luc-UCL大学病院(ベルギー) 病理 臨床教授
2021年~2023年2月 国際医療福祉大学医学部 病理 准教授
2023年3月~ 国際医療福祉大学医学部 病理 教授
2003年 金沢大学医学部卒業
2003年 金沢大学第一内科入局
2015年 金沢大学医薬保健研究域 医学系 助教
2018年 金沢大学先進予防医学研究センター 特任准教授
2025年 金沢医科大学 腫瘍内科/消化器内科 准教授
審査員
泉 並木(武蔵野赤十字病院 消化器内科)
佐々木 素子(金沢大学医薬保健研究域医学系人体病理学)
高見 太郎(山口大学大学院医学系研究科 消化器内科学)
ディベート内容
近年、分子標的治療や免疫療法の進展に伴い、肝細胞癌を含む肝腫瘍の診療においても、腫瘍の分子生物学的特徴に基づいた治療戦略の重要性が高まっている。これに伴い、腫瘍組織を用いた病理学的・分子生物学的解析の意義が改めて注目されている。一方で、画像診断による診断精度の向上により、肝腫瘍の診断は必ずしも生検を必要としない場合も多く、また近年はリキッドバイオプシーなど非侵襲的な診断手法の進歩もみられる。本ディベートでは、肝腫瘍診療において組織生検は積極的に行うべきであるという立場と、必ずしも生検に依存せず診療を進めることも可能であるという立場の二つの視点から、肝腫瘍生検の意義と限界について議論する。
セッションのみどころ
病理学的診断と分子解析の基盤となる組織生検の重要性を強調する病理医の視点と、画像診断や臨床経過、さらにはリキッドバイオプシーなど新たな診断技術の進歩を踏まえ、必ずしも生検を必須としない臨床判断の可能性を提示する臨床医の視点が交錯する。肝腫瘍性病変診療においてどこまで組織を求めるべきなのか、そして生検は今後も不可欠な手技であり続けるのか。病理と臨床という異なる立場からの議論を通じて、肝腫瘍生検の現在地とこれからの役割を改めて考える機会となることが期待される。

